2. スライドをデザインする

スライド全体のデザインを検討します。

ただし、時間のない時や、チーム内の情報共有であれば、標準テンプレートや白紙でも十分です。
もし、インパクトを求めるのであれば、独自のデザインを検討します。

2.1. スライドマスター 2.2. 配色を決める
2.3. レイアウトを決める
2.4. 文字を決める
2.5. その他のTips

2.1. スライドマスター

一枚一枚スライドにデザインを適用するのは、非効率です。
スライドマスター機能を使用すると、スライド全体に適用するデザインを作成することができます。 パワーポイントであれば、表示→スライドマスター でスライドのテンプレートを編集することができます。 グーグルスライドであれば、スライド→テーマを編集、もしくは、表示→テーマ作成ツール でパワポのスライドマスター編集に相当する、全体のデザイン編集が可能です。

スライドマスターは階層化されており、全体の設定とレイアウト毎のデザインを設定することができます。
まず全体のデザインを決め、利用するレイアウト毎にカスタマイズするといいでしょう。

2.2. 配色を決める

次に、コンセプトカラーを決めます。
単にメンバーの好きな色でもいいですし、会社のコンセプトカラーや、プロダクトのイメージカラー、時候に合わせた色合いを選択するのもいいでしょう。
とはいえ、色にも力があります。
暖色は柔らかなイメージを与えます。寒色や彩度の低い色は固いイメージを与えます。想定聴講者にどのような印象を与えたいかも考慮に入れて、配色を検討してみてください。

ごちゃごちゃと色を入れすぎると、まとまりがない印象を与えます。
ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーを決め、あまり逸脱しないように配色します。

配色についての参考webサイトを紹介します。
目を通しておくと、配色についての苦手意識はだいぶ薄まるかと思います。
(リンク先は実行委員のものではないので、リンク先には問い合わせ等は行わないでください。)

https://www.slideshare.net/marippe/ss-9003317

パワーポイントでは配色のテンプレートもあります。スライドマスターの「配色」メニューから選択してください。
グーグルスライドでは、テーマ作成ツール→色 から、スライドマスターの配色を変更できます。また、スライド→テーマを変更 から、配色も含め用意されたテンプレートを選ぶことができます。 イメージ通りのものがあればそれを、なければ独自に設定してください。 文字色や背景色、図形の色などに適用されます。
いくら気に入った色でも、見づらくては意味がありません。
淡色背景に淡色の文字などを重ねてはいけません。
また、色を見分けにくい人もいます。
色だけで情報を伝えることは避け、冗長性を持たせた表現にするとよいでしょう。
バリアフリーな配色を用いるプレゼンテーション手法については、以下のページが参考になります。 (リンク先は実行委員のものではないので、リンク先には問い合わせ等は行わないでください。)

https://www.nig.ac.jp/color/gen/

2.3. レイアウトを決める

スライドのレイアウト比(縦横のサイズ比)は、16:9か4:3のいずれかを使用することがほとんどです。
ちょっと前までは、スクリーンにスライドを投映してプレゼンを行うやり方が主流でした。
このため、プロジェクタやスクリーンに合わせ、4:3のスライドを使用することが推奨されていました。
近年では、16:9の比率に対応したスクリーンやプロジェクタが普及してきたこと、そして、オンラインでスライドを画面共有して行うプレゼンの機会が増えてきたことから、16:9の比率が用いられることが多くなっています。
本キャンプでも、発表はオンライン形式で行うため、スライドは16:9のレイアウトで作成しましょう。

パワーポイントの標準のレイアウトは、やたらタイトル行が大きく、ずんぐりしたイメージのスライドになってしまいます。 これらの大きさは、スライドマスターの全体の設定から変えることができます。

スライド上のレイアウトを考えるときは、視点の移動を意識するべきです。 一般的に、視点はZの字の通りに注目すると言われています。 通常はスライドタイトルのある部分が一番注目されることになります。

視線誘導については、下記のページが参考になります。
視線誘導だけでなく、プレゼンやスライド作りのテクニックが多く掲載されています。
(リンク先は実行委員のものではないので、リンク先には問い合わせ等は行わないでください。)

http://diamond.jp/category/s-eyepresentation

利用するレイアウトは3,4種程度にすると、統一感を保ったまま、メリハリを付けられます。
表紙、セクション見出し、標準のレイアウトのデザインを作っておくといいでしょう。
加えて、ナビゲーション(セクション見出しの代替え、全体のうち今から何処を話すのか示す)やまとめ(アウトラインや、ピックアップしたいスライドをまとめる)ページなどもあるといいかもしれません。

2.4. 文字を決める

スライドにおいて、文字も非常に重要な要素です。

フォントサイズ

基本的に小さな文字は使ってはいけません。(場合によっては読ませないスライドとして利用することはありますが)
加えて、文字の大きさによって緩急をつけるのも有効です。
着目して欲しいキーワードだけ少しだけポイントを大きくする、付加情報は小さくするなど、有効に活用してください。

文字色を変えるのも有効ではありますが、原色や複数の色を多用すると「うるさい」印象を与えてしまいます。
配色の項で述べたように、最低限の配色で特長づけるようにしてください。

フォントタイプ

フォントタイプも重要です。
標準のフォントを避け、お気に入りのフォントを探します。
基本的に全体を通して統一したフォントを設定することが望ましいです。
強調の手段として、異なるフォントを織り交ぜるのもいいでしょう。

2.5. その他のTips

スライド番号やフッター、著作表示などを入れる

特に質疑がある発表では、スライド番号は入れるようにしてください。
聴講者がメモして後で質問しやすいようにします。

フッターは、必須ではありません。
しかし、オンラインにアップロードする際など、フッターに日時やどこで行った発表なのかといった情報があると、参照しやすいです。

著作表示も、必須ではありません。
しかし、スライドを参照したい人に向けての意思表示として示しておくとよいです。
すべてのページに入れなくても、最初か最終のページに入れておくだけでもいいです。
著作権保持の意思表示としては、All right reserved 等ごちゃごちゃ書かず、年度 名前だけで十分です。

「ご清聴ありがとうございました」ページを削る

形式上必要であれば止めませんが、残念ながらこのページの情報量はゼロです。
その分まとめのページや、質疑を促す情報を掲載したページを掲げるほうが有用です。
最終ページは、発表終了後もずっと表示される可能性があるページです。 有効に活用しましょう。

参考になるサイトを参照する

オンライン上には、スライドやポスターのデザインについて紹介しているサイトが多くあります。
かっこいいデザインや分かりやすいデザインはどんどん真似して作成テクニックを磨きましょう。
(リンク先は実行委員のものではないので、リンク先には問い合わせ等は行わないでください。) http://diamond.jp/category/s-eyepresentation