そうした中で、常に進む方向を調整しながら目的を達成できるプロダクトを作るために、
効率的なチーム開発をチームが一丸となって行う作業・会議・成果物を定めたものです。
スクラムには以下のような特徴があります。
スクラムを行う組織をスクラムチームといいます。 その中で決められている役割は以下の3種類です。
プロダクトの価値を最大化することに責任を持つ役割です。
顧客から要求を聞き出し、どのようなプロダクトを作るか、プロダクトに必要な機能を考えます。
プロダクトの機能の開発優先度を定め、チームに共有します。
スクラムを問題なく進められるようにリードする役割です。作業を円滑に進められるようにする、
サポーター的な役割を持っています。なんらかの問題が発生してスクラムがうまく進んでいないときはその問題を取り除いていきます。
実際に開発を担当する役割であり、常に提供可能な機能を完成させることに責任を持ちます。
プロダクトオーナーが実現したいプロダクト、それに必要な要素技術を実装します。
コードを書くだけでなく、要求の聞き出し・見積もり・設計・デザイン等、必要な作業を全部こなします。
人数は3人〜9人と、少人数で行います。
スクラムの中で開発は、スプリントという短い期間の繰り返しで行います。一般的に、1スプリントは1週間〜1ヶ月の間で制限時間を設定します。
また、スプリントで行うイベント(スプリントプランニング、デイリースクラム、スプリントレビュー、スプリントレトロスペクティブ)もそれぞれに制限時間を設定し、制限時間内に終わるように心がけます。
スクラムの中で開発は、スプリントという短い期間の繰り返しで行います。一般的に、1スプリントは1週間〜1ヶ月の間で設定します。
以下、上図の左から内容を説明します。
プロダクトオーナーが顧客要求を分析し、実現すべき機能をリスト化します。
この「要求リスト」をプロダクトバックログといいます。この要求リストの項目が全部完了した際に、開発の完了と定義します。
次に、重要度や優先度に応じて開発の順序を決定していきます。
プロダクトバックログを開発全体の進捗、やるべきリストと捉え、次に各スプリントで何を開発するかを決めていきます。
ここで、1スプリント内に、プロダクトバックログから当該スプリントで何を開発するか選択します。
更にその項目をより詳細にタスク分けを行います。この工程で発生したタスクリストをスプリントバックログと呼びます。
スプリントバックログは、プロダクトバックログの項目を達成するためのもの、と考えてください。
この際、スプリントバックログで作成されるタスクは、適切に開発進捗を管理するため、
必ず「何を持って完了とするか」完了の定義を明確にしておく必要があります。
スプリントの最後に、スプリントバックログにあげたタスクの進捗状況や開発物の動作確認、プロダクトバックログの
再確認など、レビュー(スプリントレビュー)を行います。
この際、各スプリントにおいて完成してきたプロダクトバックログアイテムのまとまりをインクリメントと呼びます。
インクリメントは常に提供可能であり、動作するのが理想です。レビューを終了した後にふりかえりを行い、
次のスプリントを円滑に進めるための計画と改善案を話し合います。
これらを繰り返すことによって、開発を進めていきます。具体的な手順は次の章で説明します。
用語まとめ
スクラムで登場する役割